相続と聞くと、多くの方が「配偶者が亡くなったときの一次相続」をイメージします。ところが実際には、その後に残された配偶者が亡くなった際に発生する「二次相続」のほうが、税金や遺産分割の面でより大きな問題を引き起こすケースが少なくありません。 一次相続では配偶者控除を活用して相続税を軽減できますが、その分二次相続での税負担が重くなり、兄弟姉妹間での分配トラブルに発展することもあります。特に…
人生100年時代を迎え、多くの人が直面するのが「健康リスク」と「介護リスク」です。平均寿命は延び続けていますが、健康寿命との差によって、医療や介護にかかる期間が長期化する傾向にあります。実際に介護費用や医療費は公的保険だけでは賄えず、自己負担は数百万円規模に及ぶケースも少なくありません。その一方で、老後資金を確保しながら資産を長持ちさせ、家族に安心を残すことも大切です。 本記事では、…
近年、「おひとりさま」や「子どものいないご夫婦」が老後を迎えるケースが増えています。独身の方やDINKs世帯にとっては、家計を支える子どもがいない分、自分の資産をどう守り、どう活かすかが安心のカギとなります。 年金だけに頼らず、退職金や貯蓄、iDeCo・NISAなどの資産をどう管理するかによって、老後の暮らしは大きく変わります。また、病気や介護に備えた準備も欠かせません。さらに、自分の死後に残る財…
インターネットやスマートフォンの普及により、私たちの資産や生活の多くが「デジタル」に移行しました。証券会社のオンライン口座や仮想通貨、SNSやクラウドサービスに保存されたデータなどは、いまや立派な「デジタル資産」です。 しかし、これらは紙の通帳や権利証のように目に見えないため、相続時に家族が気づかず失われてしまうケースが少なくありません。実際に、パスワードが分からずアクセスできない、…
高齢化が進むなかで、高齢者を狙った投資詐欺や金融トラブルが年々増えています。警察庁や金融庁の発表によれば、被害額は年間数百億円にのぼり、特に「必ず儲かる」「今だけの特別案件」といった甘い言葉で勧誘されるケースが目立ちます。高齢者は、将来への不安や孤独感から人を信じやすく、また金融商品や契約の複雑さが理解しづらいこともあって、悪質な業者の標的となりやすいのです。 本記事では、代表的な投…
高齢化が進むなか、「自宅を活用して老後資金を確保する方法」として注目されているのがリバースモーゲージです。 これは自宅を担保に金融機関から資金を借り入れ、亡くなった後に不動産を処分して返済する仕組みで、住み慣れた家に住み続けながら生活資金や介護費を得られる点が魅力です。しかし一方で、不動産価格の下落や金利変動によるリスク、将来的に家を子どもに残せなくなる可能性など、見落とせないデメリ…
空き家問題は、いまや全国的な社会課題となっています。総務省の調査によれば、日本の住宅の約7戸に1戸が空き家という状況です。特に相続をきっかけに発生するケースが多く、「遠方で管理できない」「売るか貸すか迷っている」「親が認知症になったらどうしよう」と悩むご家庭は少なくありません。 空き家を放置すると、防犯や近隣トラブル、固定資産税の負担増、さらには資産価値の低下といったリスクが大きくな…
近年、「海外移住」を老後設計の選択肢に加える人が増えています。物価の安さや温暖な気候、ゆったりとした生活環境に魅力を感じ、タイやマレーシア、ポルトガルなどへ移り住むシニア世代は年々増加中です。 しかし、海外での老後生活には年金受給の手続きや税金・社会保障の仕組み、医療・介護体制など、日本国内とは異なる注意点が数多く存在します。計画を誤れば、思わぬ費用や生活の不安に直面することも。 この記事では、海…
ファイナンシャルプランナー塩川
・CFP(FP上級資格)・証券外務員1種・宅地建物取引士・NPO法人相続アドバイザー協議会 認定会員・不動産後見アドバイザー(全国住宅産業協会認定)・高齢者住まいアドバイザー(職業技能振興会認定) (独立系FP会社株式会社住まいと保険と資産管理 所属)」https://www.mylifenavi.net/