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リバースモーゲージとは?仕組み・メリット・デメリットと不動産を残す方法を解説

目安時間 11分

高齢化が進むなか、「自宅を活用して老後資金を確保する方法」として注目されているのがリバースモーゲージです。

 

これは自宅を担保に金融機関から資金を借り入れ、亡くなった後に不動産を処分して返済する仕組みで、住み慣れた家に住み続けながら生活資金や介護費を得られる点が魅力です。しかし一方で、不動産価格の下落や金利変動によるリスク、将来的に家を子どもに残せなくなる可能性など、見落とせないデメリットも存在します。

 

この記事では、リバースモーゲージのメリット・デメリットを整理しつつ、相続や不動産の残し方との関係についても分かりやすく解説します。

 

リバースモーゲージとは?

リバースモーゲージとは、自宅を担保にして金融機関から生活資金などを借り入れる仕組みです。通常の住宅ローンとは異なり、毎月の元本返済は不要で、契約者が亡くなった時点で担保となる自宅を売却して一括返済します。つまり「老後の生活費を確保しながら、自宅に住み続けられる」ことが大きな特徴です。

 

利用できるのは原則として高齢者世帯で、借入限度額は自宅の評価額や年齢、金融機関の基準によって決まります。資金の使い道は生活費、医療費、介護費、リフォーム費用など幅広く認められており、年金や貯蓄だけでは不安な場合の有効な選択肢となります。

 

一方で、リバースモーゲージは「自宅を活用した資金調達方法」のひとつに過ぎません。後の章では、メリットとデメリット、そして「不動産を残す」という視点との関係を詳しく見ていきましょう。

 

リバースモーゲージの仕組み

リバースモーゲージは、自宅を担保にして資金を借り入れ、契約者の死亡や契約終了時に自宅を売却して返済する仕組みです。借入期間中は元本の返済は不要で、支払うのは原則として利息のみ。契約者は住み慣れた自宅に住み続けながら、まとまった資金を確保できます。

 

利用条件としては、申込時の年齢(多くは55歳以上)、持ち家であること、同居家族の有無、不動産の評価額などが重視されます。また、都市部や需要のあるエリアの住宅でなければ、担保評価が低く借入額が制限される場合もあります。

 

金融機関によっては「一括借入型」と「年金型(毎月定額を受け取る)」があり、資金使途も生活費、医療費、介護費、リフォーム費用など幅広く認められています。ただし、借入限度額や金利条件は金融機関ごとに異なるため、事前の比較が欠かせません。

 

リバースモーゲージは「自宅を生かす老後資金対策」として有効ですが、仕組みを正しく理解したうえで検討することが重要です。

 

リバースモーゲージのメリット

リバースモーゲージを利用する最大のメリットは、老後資金を安定的に確保できることです。年金や貯蓄だけでは不足する生活費や介護費用を、自宅を担保にすることで補えるため、資金面の不安を大きく軽減できます。特に長寿リスクが高まる中、「住まいを資産として生かす方法」として注目されています。

 

また、住み慣れた自宅に住み続けられる安心感も大きな魅力です。通常の不動産売却では家を手放さなければなりませんが、リバースモーゲージなら住居を変えずに資金を得られます。これは高齢者にとって大きな心理的メリットとなります。

 

あわせて、相続対策の一環になる可能性もあります。生前に自宅の資産価値を現金化して活用することで、将来の相続財産を減らし、相続税の負担を軽減できるケースもあるのです。

事例:介護費用を確保しつつ自宅に住み続けたケース

80歳の一人暮らしの女性は、年金収入だけでは介護サービス費用が足りず不安を抱えていました。そこで自宅を担保にリバースモーゲージを利用し、毎月の生活費と介護費用を安定的に確保。施設に入る必要はなく、住み慣れた自宅で安心して生活を続けられています。さらに、資産の一部を生前に使うことで、将来の相続時のトラブル回避にもつながりました。

 

このようにリバースモーゲージは、「老後資金の確保」「生活の安定」「相続対策」という三つの側面で有効な選択肢となり得ます。

 

リバースモーゲージのデメリット・注意点

リバースモーゲージは老後資金の有効な手段である一方、見落としてはならないリスクやデメリットも存在します。利用を検討する際は、以下の点を十分に理解しておく必要があります。

 

1.不動産の下落リスク

担保となる自宅の評価額は、将来の市場状況によって変動します。もし不動産価格が下落した場合、借入限度額が途中で引き下げられたり、追加担保を求められるケースもあります。地方や人口減少地域の住宅では特に注意が必要です。

2.金利上昇リスク

リバースモーゲージは変動金利型の商品が多く、将来金利が上昇すると利息負担が増えます。結果的に、利用できる資金が想定より少なくなる可能性があります。

3.相続人に残せる資産が減る

契約終了時には自宅を売却して返済するため、子どもに家を残すことが難しくなります。「住まいを次世代に残したい」と考える家族にはデメリットとなり得ます。

4.契約条件に制約が多い

金融機関ごとに年齢条件や対象物件の立地・構造などの基準があり、誰でも利用できるわけではありません。また、一括借入か年金型かなど、契約形態によって自由度が異なります。

 

特にリバースモーゲージには「資金確保」という大きな利点がある一方で、「不動産を残す」という観点では注意が必要です。

 

リバースモーゲージと不動産の残し方

リバースモーゲージの大きな課題は、契約終了後に自宅を売却して返済するため、相続人に不動産を残すことが難しい点です。「自宅を活用して老後資金を確保したい」一方で、「家を子どもや孫に残したい」という思いを持つ人にとっては、悩ましい選択になります。

 

不動産を残すための代替手段

  1. 家族信託の活用
    親が判断能力を失っても、受託者(子どもなど)が不動産を管理できる仕組み。老後資金を確保しつつ、将来の相続をスムーズにすることが可能です。
  2. 売却して現金化し、相続分けしやすくする
    不動産を現金に変えることで、相続人間の分割トラブルを防ぎやすくなります。
  3. 賃貸に出して収益化する
    空き家になるリスクを避けながら、毎月の家賃収入を生活費に充てる方法。不動産を残しながら資産を活用できます。
  4. リフォームして資産価値を維持する
    将来子どもが住む予定がある場合は、老朽化対策を兼ねてリフォームを行い、資産を次世代へつなぐ準備をしておくことも有効です。

リバースモーゲージとどう向き合うか

リバースモーゲージは「不動産を残す」よりも「老後資金を確保する」ことを重視する選択肢です。したがって、不動産を残すか、老後資金を優先するかは家族の意向やライフプランによって判断が分かれます。事前に家族で話し合い、他の方法とも比較しながら検討することが重要です。

 

リバースモーゲージを検討する際の判断ポイント

リバースモーゲージは「老後資金を確保したい」というニーズに応える一方で、「不動産を残すかどうか」という課題とも密接に関わります。導入するかどうかを判断する際には、次の観点を整理しておくことが重要です。

1.家族の意向を確認する

リバースモーゲージを利用すると、自宅を相続財産として残すことが難しくなります。子どもが「実家を残してほしい」と思っている場合、後にトラブルに発展することも少なくありません。事前に家族と話し合い、価値観を共有することが不可欠です。

2.老後資金と相続のバランスを考える

「自分の生活を優先するのか」「次世代に資産を残すのか」——このバランスの取り方によって選択は大きく変わります。老後資金が不足している場合はリバースモーゲージが有効ですが、十分な資産があるなら賃貸活用や売却など他の方法も検討できます。

3.不動産の特性を把握する

立地や築年数、将来の需要によって、不動産の評価額は大きく変わります。担保評価が低い物件では借入額が制限されるため、利用できないケースもあります。専門家による査定を受け、現実的にどの程度の資金を得られるのか確認しましょう。

4.専門家に相談する

リバースモーゲージは金融・不動産・相続が絡む複雑な制度です。ファイナンシャルプランナーや弁護士、不動産の専門家に相談することで、自分や家族に最適な選択肢を見極めやすくなります。

 

このように、リバースモーゲージは「メリット」と「デメリット」を天秤にかけ、ライフプラン全体を踏まえて判断することが大切です。

 

まとめ

リバースモーゲージは、自宅を担保にして老後資金を確保できる有効な手段です。年金や貯蓄だけでは不安な場合でも、住み慣れた家に住み続けながら資金を得られるという大きなメリットがあります。

 

一方で、不動産価格の下落や金利変動のリスク、相続財産として家を残しにくいといったデメリットも存在します。そのため「老後の生活を優先するのか」「不動産を子どもに残すのか」といった価値観や家族の意向を踏まえ、慎重に判断することが求められます。

 

もし不動産を残したい場合は、家族信託や賃貸活用、売却による現金化など、ほかの方法を検討することも可能です。いずれにしても、金融・不動産・相続の知識が必要となるため、専門家に相談しながら選択肢を比較するのが安心です。

 

リバースモーゲージは「老後資金の確保」と「不動産の残し方」という二つのテーマを同時に考えるきっかけになります。この記事を参考に、ご自身やご家族にとって最適な方法を探してみてはいかがでしょうか。

 

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ファイナンシャルプランナー塩川

ファイナンシャルプランナー塩川

・CFP(FP上級資格)・証券外務員1種・宅地建物取引士・NPO法人相続アドバイザー協議会 認定会員・不動産後見アドバイザー(全国住宅産業協会認定)・高齢者住まいアドバイザー(職業技能振興会認定) (独立系FP会社株式会社住まいと保険と資産管理 所属)」https://www.mylifenavi.net/